What's New | Michiko Yoshino | ジャズボーカリスト 吉野美知子

What's New

2002年4月アーカイブ

"It don't mean a thing if it ain't got that 愛"


昨年,私のアルバムのジャケット作りをしていた時、一緒にデザインをやってくれた弟子の美樹ちゃんが、あるアルバムを手にとって"先生、このデザイナーは愛情がないですよね!アーティストがかわいそう!"と。私も"ほーんと、そうだね!"と。

先日、最近お会いして、今月から私のアルバムを扱って下さる事になった吉祥寺のディスクショーワの松崎さんのお店で、あるアルバムを聴いていたら"このレコーディングエンジニアは、愛情がないですねえ"と、 松崎さん。彼は、オーディオの専門家ですが、特にそういう事が解ってしまう人なのです。

デューク.エリントンの作ったジャズの名曲"It don'tmean a thing if it ain't got that swing"(スウィングしなきゃ意味がない)もちろん納得!

そして"It don'tmean a thing if it ain't got that 愛"は

もちろん大納得!!!!

" Gospelpart 2"

前回のコラムを読んで下さった方から "黒人ばかりの中で「紅一点」ならぬ「黄一点」だったのでは?"という、感想をいただきました。

そうです、黒人の中にクリスチャンでもない日本人の私が一人混ざっていました。
私は、同じような考え方や神経をもっている人であれば、もちろんどこの国の人でも割と自然に仲間になります。

しかしこの教会のグループの中では、すこしバリアを感じました。
みんな親切でしたが、お互いにすこし違和感を感じていました。
歌っている人は、その教会に通っているクリスチャンで、私は日本人で信者でもなかったのですから無理もありません。日本人も珍しかったでしょうし、私は彼等と同じ神を信じていなかったのですから。
だからと言ってそのために、その気もないのに入信するわけにはいきません。
せめてもと、毎週に日曜日の礼拝に彼等の事、キリスト教を学ぶために参加しました。

ある日の練習の時リーダーが"私達はただ音楽やコンサートの為に歌っているのではなくジーザスの為に歌っているのだから..."という話をされました。
私は、"やはり私の事を言っているのかな?"と気が重くなり、
"ちょっと、お話させていただきますか?"と、リーダーに許可をいただき、
"私は、みなさんが御存知のように日本人で、アメリカに音楽の勉強にきました。学校を卒業したので、グレンの紹介でこの教会のコーラスに入れていただき歌える事をとてもうれしく思います。アメリカに住む事、またこうやってみなさんと一緒に歌える事もすべて、私にとっては、音楽だけでなくアメリカの文化を学ぶ上でとても勉強になり感謝しています。しかし、私はみなさんのようにクリスチャンではありません、その私が、ここで歌っていてもいいのでしょうか?" と、尋ねました。
リーダーは突然の私の問いかけにびっくりしたようですが"いいですよ、ミチコの事を言ったんじゃないんです"と、言ってくれました。
そして休憩の時、何人かの人が近付いてきてくれ"もちろんよ!ミチコ"と、励ましてくれました。そんなことがありました。

マーティールーサーキングの式典にクワイアーで参加した時は、小学生達のスピーチでの黒人差別の現状をたくさん知らされ、アメリカの野蛮な部分を実感しました。

クワイアーリーダーのワイフが亡くなってセレモニーに参加させていただき、クリスチャンは神のところに召されるということで、日本の御葬式のようにメソメソしないのを知りました。
彼等の家に招待されると、お料理は大抵ヴォリューム、カロリーたっぷりで、大きな身体の秘密もしりました。

そのMytel Beptist Churchのchoir(コーラス)には帰国するまでの2年半くらい歌わせていただいたことは素晴らしい体験でとても感謝しています。

いつかまた礼拝に伺って、みんなと再会のhug(抱擁)をいっぱいしたいです。

" Gospel"

私は、ボストンでバークリー音大を卒業した後、少し郊外のNewtonという町の教会Mytel Baptist Churchのchoir(コーラス)に参加してGospelも歌っていました。

Gospel はJazzのルーツでもあり、また独特の魅力があるので惹かれ、同じアパートの友人が教会のchoir(コーラス)に、はいっていたので、紹介していただき入れていただきました。
私以外は全員熱心なクリスチャンでアフリカ系アメリカ人の本物の教会のゴスペルグループでした。毎週火曜日の練習日と日曜日の礼拝日その他にTV出演やコンサートもありました。

日曜日の礼拝日には、牧師さんの説教に一生懸命耳を傾けましたが、訛りのある英語と、キリスト教の事もよくわからないので私にはとても難しかった。
ただ、歌うのは楽しかったです。
特に精神的に苦しい時、歌いに行くと、ほんとに癒されました。

もともと Gospelは、アメリカに奴隷として連れてこられたアフリカ人が、自分達の苦しみを、神への祈りを歌ったニグロスピリチュアルが、教会でジャズやロックの影響を受けてアレンジされたりコーラスになったもので、賛美歌ですから、メロディーはシンプルで感情がスーッと出しやすく、私も歌うとキリスト教の信者でもないのに癒されました。
Gospelの人気の秘密の一つは、やはり癒しかもしれません。

何故こんな話をしたかというと、今日、採譜したGospelの曲を何十回も歌っていたら、気持ちが少し癒されてきました。

以下の曲です。いつかお聴かせしましょうね!というか、一緒にうたいましょう!


♪WINGS OF A DOVE♪

IF I HAD THE WINGS OF A DOVE
WINGS THAT WOULD TAKE ME WHERE I WANNA GO,
I'D FLY FROM THE UTMOST WAY OUT INTO SAPCE
NO,NO,NO..
THERE IS NO HIDING PLACE

"リンガフォンPart 2

先日そのリンガフォンに一緒に勤めていたHさんから突然メ-ルをいただきました。
私のアルバムをたまたま雑誌で見て知り、もしやとアルバムを買ってくださって、私のHPを知って、プロフィールを見てリンガフォンに勤めていたとうい事を知って"確かだ!"と思ってメールを下さいました。

Hさんとは、池袋西武の語学コーナーで一緒に働いていたのですが、彼もジャズが好きで、アニタ. オデイのテープをいただいたりしました。
先日のピットインのライブにきて下さって、うれしかったです。

昨年のサバスのライブの時は、お茶の水丸善時代の友人達が、子供を連れてきてくれました。ほんとにうん十年ぶりでした。うれしかったです。

彼等はみんな立派に子供を育てていて叉は育て上げて、これからは自分の人生を楽しもうと言う姿勢が素敵でした。

私は私の生徒をどれだけ育てられるかな?自分をどれだけ育てられるかな?という段階ですが、それはそれでやりがいがあります。

"リンガフォン"

学校で週一回教えているのですが、生徒は二十代の女性がメインで、必ず
"先生、何時から英語しゃべれたんですか?"と言う質問を受けます。

私は、アメリカにも住んで居たので英語で話す事は出来ますが、もちろんネイティブスピーカーではありませんし、音楽がメインなので、通訳になりたいと思った事もありません。私にとって言葉は"toolくらいに思っていますし、だから、いっぱい間違えますし、解らなかったら聞きますし、正式なな英文を作らなければならない時は、ネイティブにチェックをお願いします。
しかし日本語よりボキャブラリーも少ないし、下手なのに、英語で話した方が言いたい事が楽に言えたり、気分もいい事が往々にあります。


高校を卒業して上京。最初はアルバイトで1年お金をためて大学の2部に行こうと思っていましたが、いつもジャズのレコードを聴いたり口ずさんでいる私をみて、ある日、ボーイフレンドが、"みっちゃんジャズをやったら!"と言いました。
そんなアドヴァイスで、軽い気持ちで、ジャズ雑誌に広告が載っていたアンジャズスクールと言うのを見つけて入りました。(後にアンで講師をしましたが、経営者は代わっていました)
レッスンに通い出したら面白くなってこの道に進もうかな?と、思い、大学に進学は止めて、歌をやる事にしました。

やる事が決まって、月謝などお金がかかるので、アルバイトより会社に勤めたほうが収入も安定するので、"リンガフォン"という、外国語の出版社の試験を受けました。
その会社は"隔週5日制、英語の学習の機会あり"というので"ちょうどいいや"と思いました。"リンガフォン"はいわゆる外資系の会社で、大体その頃、親元通勤、短大卒以上という感じなのに、"やってみなさい!"と、私を雇ってくれました。その会社に尚美を卒業して、NYに行くまでの5年間勤めました。
内容は、書店やデパートの語学コーナーで"リンガフォン"の教材を説明、販売する仕事でした。その頃36カ国語あり、5カ国語くらいの簡単な挨拶くらいは大体言えました。今は全部忘れましたが。
教材はアメリカンイングリッシュがメインで、英語のデモテープを毎日かけていました。私は何の新鮮さも感じず毎日聞き流し、時々英語のテープを聴いているふりしてジャズのテ-プを聴いていたりしました。
いちばん長く勤めたのがお茶の水の丸善(後に通学した尚美学園は水道橋だったのでたすかりました)新宿紀伊国屋、東京駅の大丸、そして池袋西武にも派遣されました。

今思うと、惰性でも、毎日同じデモテープでもリンガフォンを聴いていたおかげで、耳も鍛えられ、随分英語の勉強になったように思います。そしてお給料で、尚美の学費もNYの渡航費も賄えました。

"Thank you everybody!!"

私のバースデーの4月3日、ピットイン六本木ライブが終わりました。
聴きに来て下さった方、ほんとうにありがとうございました。
今回お出でになれなかった方へ、いいライブだった事を御報告します。

楽しかった!
今回は、数日前は咽がいまいちだったのですが、当日は平常にもどりました。
さすがピットイン、音響が最高によかったのでとても歌いやすかった。
それに、メンバーのプレイが素晴らしかった!
みんな最高のプレイをして下さいました。
すごくうれしかった!

ピアノの大徳さん、ドラムスの久米さん、ベースのクレッグさん、チェロの吉川さんそして、聴きに来て下さってアンコールで一緒にブルースを吹いてくれた友人のトランペットのマイク. プライスさんありがとうございました!それとサプライズだったハッピバースデーは涙が出そうでした。

今までで最高のステージだったように思う。
でも、いつもいい時はそう思うんだけど ...
よくなかった時は、最悪と思い復帰までに時間がかかりますが、今回は大丈夫。

レコ-ディングした曲も慣れてきた。
MDで録音したのを聴きました。自分で言うのはなんですがライブ盤にしてもいい感じです。
次はもっとよくなる!
頑張ります!みなさん乞う御期待!

"MINNA ARIGATO" Love Michiko

"4/3 六本木ライブよろしく!"

いよいよ明日バ-スデ-ライブです。
いつもライブの前は緊張します。
明日は前回のリサイタルのスペシャルゲストだったジャズチェロの巨匠、吉川さんに加わっていただいてのクウィンテットのライブで、おもしろくなりそうです。

吉川さんは、ここ数年とてもクリエイティブで意欲的な演奏活動をなさっています。そして前回初参加のエレキベースの達人グレッグ.リーさんと、ブラジル音楽というより私には無国籍ののクリエイターという感じのドラムスアンドパーカッションの久米さん、オリオン星人のピアニスト大徳さんとヴェガの私(織女星じゃなくって歌女星なので琴座を引っ越そうかな?)です。

きっと楽しい面白いサウンドになりそうと、私もとても楽しみです。
桜は終りに近いけど、みなさん六本木にぜひお出かけ下さい。
ステキな夜になると思います。みなさんよろしく!

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